虫(6本足だけではないので、あえて昆虫とは書きません)って、どうして死ぬときに仰向けになるのでしょうね?
私は大の虫嫌いなので、全く触れません。
死骸を何枚にも重ねたティッシュなどで掴むのも無理。
その個体を「掴む」ということ自体が無理なので、スプレーなどで殺したときは箒などで外に掃き出します。
もちろん、
「目を離した隙きにどっかへ行っちゃった!」
なんてもってのほか。
きちんと旅立ったことを目視で確認してから掃き出すのです。
ある時、召される姿をたまたまじっと見ていました。
動かなくなって、そこからゆっくりと片側の足をつっぱり始め、ゆっくりとゆっくりとつっぱり続けてコロンと仰向けに。
そこからゆっくりと足を関節に合わせて三つ折り(?)に折りたたまれて、よく見かける虫の死骸の姿に。
いや、たしかにいつも不思議には思っていました。なんで虫っていつも死んでるときに仰向けなのかなって。足が内側に折りたたまれてるのも、まあ、知ってはいた。
でも、一連の流れを眼前にすると、とても不思議だった。
自分で仰向けになって
自分で足を折りたたんでた。
そして、それ以上でもそれ以下でもない死骸の形が完成していた。
感慨深いものがありましたね。
なんなら、人間よりも死に際が綺麗なのではないかと。
人間は死んだ後に整えてもらってから火葬なり土葬なりしてもらうけど、虫は自分でその姿を完成させるのです。
なんだろうね。
人間って、自分たちが一番上等な存在だと思ってる人が多いと思うけど(今はそんな人は少数かな)、その逆ではないかと考えさせられる情景の一つでした。
いつも退治しちゃってごめんね。
虫好きだったら掴んで逃してあげられるのだろうな。
どうしても無理なの。
合掌